ピッチのこと後編

止まり木を上げ
上と下の間も大きく空けて
これで飛びやすくなっただろう。

 

　　　数日後

昼飯時に留守の部屋に一人戻った時
ムスメが綺麗に掃除している籠の床
そこにコトリと横たわって動かないピッチが
既に事切れていたのです。

 

何が起こったのか理解出来なかった。

しばらくその現場をジッと見る。
その朝も元気に囀っていたから病気じゃない
やはり　転落死しか考えられない
 

良かれとしたことだが結果的には可哀想なことをしてしまった。。。
ゴメンよゴメンよ

ムスメとカミサンの悲しがり方と言ったら・・・

やはりムスメは直ぐには弔えず、
暫くは大事そうに名残惜しそうに話しかけ、
ピッチの姿を描き残す為にスケッチしてました
絶対忘れないように。
写真はあまりに短い付き合いで一枚も撮ってなかったそうです。

直ぐ側の花壇に埋葬され、数ヶ月が経ち
 

最近カメラのデータを整理してて出てきた
チテトが撮って整理を忘れてた、たった一枚の試し撮り。

 

この写真と籠の中に残っていた一片の羽毛は
ピッチが確かにチテト家に居た証。

今も大事に残され続けてます。